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防災のキホンvol.1 :水害ハザードマップを見る(実践編)

[fa icon="calendar"] 2020/07/15 13:13:18 / by 高荷 智也

高荷 智也


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 新シリーズ「いまさら聞けない!防災のキホン」、浸水ハザードマップの後編として、ハザードマップの確認方法について詳しく紹介をいたします。想定外を想定内にするための重要な準備、自宅や職場が浸水に巻き込まれる前に、必ずハザードマップを確認するようにしてください!

 
 さて、ハザードマップは災害の種類ごとに作成されます。今回紹介する浸水ハザードマップだけをとっても、以下の様な種類があります。

  • 大地震で生じる…津波ハザードマップ
  • 台風で生じる…高潮ハザードマップ
  • 大雨で生じる…洪水ハザードマップ・内水氾濫ハザードマップ
  • 地震や大雨で生じる…ため池はん濫ハザードマップ

 また関連するハザードマップとしては、次のようなものがあります。

  • 地震や大雨で生じる…土砂災害ハザードマップ
  • 火山による生じる…噴火ハザードマップ

ハザードマップは原則として市町村が作成しますが、自宅や職場がある自治体がこれらのハザードマップを作成している場合、つまりこれらの災害の生じる可能性が高いということになりますので、事前対策・避難計画などの準備が必要になります。 

 

 自治体によっては紙のハザードマップを各世帯に配付していますので、自宅に地図が届いていればそれを見てください。地図が見あたらない場合や最新のものを確認したい場合は、インターネットで閲覧するのが手軽です。なおハザードマップは定期的に改訂され、影響範囲や度合いが変わりますので、年に1回は確認することをおすすめします。

パソコンやスマートフォンで「○○市 ハザードマップ」と検索して直接参照するか、国土交通省の「わがまちハザードマップ( https://disaportal.gsi.go.jp/hazardmap/ )」にアクセスして検索をすると、自治体が作成しているハザードマップを確認することができます。PDFファイルで公開されていることが多いため、基本的にはパソコンで閲覧することになります。



 一方、ハザードマップをスマートフォンで閲覧したい場合、または自宅・職場・学校などが複数の自治体にまたがっており、それらの影響度合いをまとめて閲覧したい場合などは、国土交通省の「重ねるハザードマップ( https://disaportal.gsi.go.jp/maps/ )」というWebサービスがおすすめです。

重ねるハザードマップはパソコンまたはスマートフォンで閲覧できるWebサービスで、津波・洪水・土砂災害の情報を、日本中好きな場所に地図に重ねて表示させることができ、拡大・縮小・移動を自由に行うことができます。


1:重ねるハザードマップ(洪水・東京駅周辺)

ハザードマップ

 

2:重ねるハザードマップ(土砂災害・横浜駅周辺)

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3:重ねるハザードマップ(津波・大阪駅周辺)

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 自治体のハザードマップは市町村区切りですが、これら重ねるハザードマップに切れ目はありませんので、会社の複数の事業所をまとめて表示させる、自宅と会社の通勤ルート上のハザードマップをまとめて見る、といった使い方も可能です。

  建物が沈んだり崩れたりする地域にある場合は避難の準備が。逆に危険の少ない地域にある場合は自宅にとどまる「在宅避難」を行うための防災備蓄の準備などが必要になります。発災時の行動を決める前提となるハザードマップ、いつでもどこでも無料で閲覧できますので、ぜひこのコラムとあわせて自宅や職場周辺の地図をチェックしてみてください。

コラム前編の「防災のキホンvol.1 水害ハザードマップを見る(基礎編)」もご参照ください。

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Topics: BCP情報

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