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自腹で検証!防災の噂:避難生活やオフィス宿泊に欲しい、寝袋と簡易マット(後編・個別レビュー編)

[fa icon="calendar"] 2021/02/24 10:30:00 / by 高荷 智也

高荷 智也


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 ちまたに溢れる防災トリビアや防災グッズの噂、それホント?という様々な情報を実験するシリーズ「自腹で検証!防災の噂」、今回のテーマは避難所やオフィス宿泊にそなえて準備したい「簡易マット」の具体的な商品紹介をいたします。

 

 さて、前回のコラムでは避難所生活やオフィスでの帰宅困難にそなえた準備として、

● 寝袋や毛布などの羽織る物はぜひ欲しい
● 可能なら床に敷くマットも欲しい

と言うようなお話をいたしました。これはあくまでも「湯たんぽ」を用いた保温実験の結果から導いた内容ですので、今回は実際の使用感について、比較を行った結果をご紹介します。まず、結論をまとめた一覧表を示します。

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              図1:簡易マット比較レビュー一覧


 今回比較を行ったのは、避難所やオフィスへの宿泊時に利用したい「簡易マット」7種類です。それぞれの詳細についてはYouTube動画で使用感を紹介しておりますので、あわせてご覧いただければと思います。

■『簡易マット7種比較レビュー』 https://youtu.be/-tplJf3dZT8

 今回のコラムでご紹介をしたいマットは、事業所向けの防災備蓄品としても調達を行いたい、最も安価な防災エアマットです。前述の一覧表では「⑤エアマット」がこちらになります。具体的には日本のメーカー「山善」製の、千円程度の安価なマットで、「エアマット本体・床に敷くブルーシート・簡易ポンプ・穴あき補修用のシール」がセットになっているものです。

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               図2:山着・防災エアーマット


 前回の実験で示した「保温力」と「耐久性」については高価なマットに及びませんが、収納サイズ・展開サイズ・使用感については十分な性能を持っており、アウトドアやキャンプなどの用途ではない、室内で使用する簡易マットとしては十分快適に使うことができる商品です。

■保温力について

 前回の実験では、湯たんぽを用いた保温力実験のグラフをご覧いただきました。実は前回のグラフに使っていたマットが、この山善製の安価なマットになります。冒頭の一覧表ではマット毎の保温結果をご覧いただけますが、最も保温力に優れた「①自己膨張マット(8cm)」と、山善の「⑤エアマット」を比較すると、後者の保温性能は85%程度となります。
が、そもそも寝袋を使い、マットを敷いている時点で、床の上での雑魚寝と比較すれば圧倒的な保温性能を得ておりますので、マット間の性能差はそれほど重要ではなく、むしろ寝心地・使い勝手・価格といった利便性を重視した方がよいと思われます。アウトドア利用の場合は性能重視となりますが、今回は防災シーンが前提となるためです。

■寝心地について

 山善のエアマットは、この寝心地と使い勝手が、より高価なマットと比較しても優れていました。マットの寝心地で重要なのは、マットの上に寝たり転がったりした際に、床に体が着かないことです。薄いマットを用いた場合、姿勢によっては体重がかかる場所が床に着いてしまい「痛い」ことがあります。特に体格の良い方・体重があるかたでは顕著です。
この点、この安価なエアマットは空気層がかなり分厚く、純粋な寝心地としては高級な「①自己膨張マット(8cm)」に次ぐ使用感を得ることができました。避難所・オフィスなどでの簡易利用で、かつ寝袋や毛布と併用するのであれば十分すぎる性能と言えます。

■使い勝手について

 また防災用の簡易マットは、空気を入れなければただのビニール袋ですので、かなりコンパクトに収納ができます。個人用途であれば、日頃から防災リュックに入れておくこともできるでしょう。さらに山善のセットは、床に敷くブルーシートや、簡易のハンドポンプがセットになっており、なにより値段も約千円と激安であり、使い勝手や導入時のコスト負担を考えても優れております。
 防災専用に備えるのであれば、個人用途・企業用途、共にコストパフォーマンスに優れたアイテムと言えるでしょう。このような簡易マットを、個人用であれば避難用の防災リュックの中に、企業用であれば圧縮毛布などとセットで倉庫等に補完しておくことをオススメいたします。
(※このコラムはPRコラムではなく、純粋な比較結果をお伝えするものです。)



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