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POPで日本の景気回復 ~その5~

[fa icon="calendar"] 2021/04/22 10:00:00 / by 沼澤 拓也

沼澤 拓也


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◆プロの知恵を伝授する店は繁盛する◆

◎お客さまが知らないノウハウを提示


 その道の専門家は使い方や食べ方、保存方法など消費者にはわからない知識や知恵をたくさん持っています。
これが「知的価値」です。
 野菜であれば農家。家具屋さんであれば木工職人。アプリケーションであればプログラム開発者。こうした専門家に聞くことで、知られていない知識や知恵を収集し、お客さまに提供することができます。

 生さんまで考えてみましょう。よく見かけるのは「根室産 3尾298円」というPOPです。これは、価格を伝えるだけの、いわゆる「価格訴求」のPOPです。

 一方、「知的価値」で考えると、次のような「食べ方」の提案がPOPに表現されます。
ポイントは、その道の専門家である「根室の漁師さんの食べ方です」のところです。
このひと言が入ることで、説得力が高まります。
「へえ、漁師さんはさんまのお刺身を一味で食べるんだ…知らなかった!我が家でもお魚のプロの食べ方を試してみたいなあ!」と、お客さまはつい買いたくなってしまいます。実際、このPOPをつけることで購買点数がアップしました。

 さらに、一味唐辛子を陳列すると、生さんまとともに一緒に購入するお客さまが増えたのです。知らなかったことを教えてくれると、お店へのお客さまのロイヤリティ(忠誠心)がアップします。


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◆情報を蓄積し、シェアする店は繁盛する◆

◎お客さまはもうお腹がいっぱい

 「知的価値」が重要なのは、今という時代背景があります。
お客さまは、すでに基本的な欲求を満たすモノ(=物的価値)は手に入れているからです。
極論をいうと、もうお客さまはお腹がいっぱい。単なるモノは欲しくないのです。
もちろん、「○○というブランドのバッグ」といった高級品、「19○○年のワイン」といった嗜好品は、そのものを所有すること自体に価値があるので、購買意欲が低下することはありません。
しかし、一般的にはほとんどの消費者があり余るほどのモノを所有しています。その中で、お客さまに「買いたい」と思ってもらうには、「知らなかったことを伝える」知的価値の役割はますます高まっていきます。知的価値は別腹なのです(笑)

 ただし、いくら「知らなかったこと」であっても、お客さまの購買行動につながらなくては意味がありません。重要なことは「知的価値」を「経済的価値」に変換させることです。
「『秋にとれる刀のようなカタチの魚』だから秋刀魚と書く」というのは知的な情報ではありますが、買いたくなる価値ではありません。
しかし、「これが根室の漁師さんの食べ方です」は、お客さまの購買につながる(経済的価値に変換させる)価値があります。

 お客さまは商品(=物的価値)を購入したくて代金を支払っているのではありません。商品にある「知的価値」と大切なお金を交換しているのです。

 お店(企業)側は、近くに専門家がいない場合、自ら使用したり、先輩や上司に聞いたり、上得意客から収集することで「知的価値」を蓄積できます。それらを店全体で共有し、そしてお客さま(上得意客含む)とも共有しましょう(図の【繁盛店の共有サイクル】参照)

               【繁盛店の共有サイクル】

繁盛店の共有サイクル
      

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