◆最強の助っ人の育て方◆
◎POPというネーミングに隠された商売繁盛の視点とは?
あなたの店には「助っ人」がいますか?
それも「最強の助っ人」が!
次のような認識の経営者とよくお会いします。「POP広告は使っているよ!でも売れないねぇ、不景気だから…」これは間違っています!「不景気」だからではなく、「POP広告」を使っていないからです。
店頭・店内を見せてもらうとよくわかります。この経営者が言っているのは「POP広告」ではありません。その理由を解説していきましょう。
POP広告の「POP」とは「Pont of purchase (advertising)」この英文の頭文字から設定されたネーミングです。
「Point=時点(場所)」「of=~の」「purchase=購買」となり、直訳すると「購買時点」です。最後に「advertising=広告」という単語がつながるので正確には「購買時点広告」と言います。もっとわかりやすく表現すると「お客さまが買物をする場所の広告」となります。
ここで比較したい用語としてPOSを取り上げます。POSレジやPOSシステムなどがそうなのですが「Point of sales」の頭文字から構成されます。「Point=時点(場所)」「of=~の」ここまではPOPと同じですが「Sales=販売」という単語を使用している点が異なります。つまり、「販売時点」と訳すのです。商売ではこの「販売」という用語をよく使います。
このお店の経営者が使っていると思っていたのは「POS広告」なのです。以下「販売」と「購買」の大きな違いを押さえていきます。
◎POPが「最強の助っ人」と言われるのはなぜか?
「販売」とは、「売る行為・動作」つまり「店側(企業)」の視点です。「購買」とは、「買う行為・動作」つまり「お客さま」の視点です。
「売る行為・動作」は店側の立場や都合を優先することであり、この視点で制作した広告は決して「POP広告」ではなく「POS広告」なのです。
「買う行為・動作」をするお客さまは「何に注目するのだろう?」「何に興味があるのだろう?」「何に悩んでいるのだろう?」と常にこの視点や立場で考え制作した広告が「POP広告」なのです。
ひと言でいうと、店側の助っ人だけではなく、お客さまの買物の手助けまでしてしまう「最強の助っ人」なのです!
「POP広告」というネーミングに隠された「販売」ではなく、「購買」という視点がこのツールの真骨頂です。ポイントは、「2つ目のP=purchase=購買」という意味の単語を使っているところにあります。
大丈夫ですか?お店のPOP広告が、POS広告になってしまっているかも知れません…。
※POS広告というツールは存在しませんが、筆者が比較対象として命名した用語です。
〔仮称POS広告とPOP広告の比較〕
仮称POS広告 |
POP広告 |
店側の立場や都合を優先 「どう売るか!」を考える 何とかして売りたい! 目的は「売上アップ」 店の雰囲気は切羽詰まる ↓ |
お客さまの立場や視点を優先 「お客さまの悩みは何か?」を考える 勝手に買いたくなる! 目的は「信用アップ」 店の雰囲気は明るく楽しくなる ↓ |
<結果>お客さまが減少 |
<結果>お客さまが増加 |
経営では「販売」という用語が使われる頻度がとても高いです。一方、「購買」の頻度はわずかではないでしょうか。
しかし、成長している企業や繁盛店に限定すると頻度は逆転します。
お客さまはいろいろな要素に引きつけられてお店を選択しています。その一つが言葉です。詳しくは共通言語のことです。人間は共通言語を使っている者同士がコミュニティを形成します。この世界は母国語という共通言語で国家を形成し、方言という共通言語で地域を形成しています。お客さまは自分と同じ共通言語を使っている他のお客さま(消費者)とコミュニティを形成します。そのため、お店がお客さまとミュニティを形成するには「お客さまの声」という共通言語を活用すべきです。
つまり、お客さまは「販売」より「購買(買物)」というお客さまの行為・動作を理解してくれるお店に魅力を感じ、そこのコミュニティに属したくなるのです。
具体的には、POPには「お客さまの声」を掲載することやネットショップにはお客さまの声が反映されている「レビュー」を発信し、信頼度は高めることです。
販売目線の店側(企業)より共通言語を使っているお客さま同士、そして「購買(買物)」という用語を使用する価値をわかっているお店に魅力を感じるのです。
POP広告というネーミングに隠された商売繁盛の視点と、言葉の力を活用できる最強の助っ人であるPOP広告を活用することで、お客さまに支持されるコミュニティとしての繁盛店づくりが実現します。
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