Bitis ブログ

デジタルサイネージとは ~種類と役割について~

[fa icon="calendar"] 2020/03/03 16:54:27 / by ビーティス_市村亜也

ビーティス_市村亜也

  デジタルサイネージデジタルサイネージ

  「デジタルサイネージ(英語:Digital Signage)」とは飲食店、商業施設、公共の場や交通機関などにディスプレイを設置して、様々な情報や案内などを表示させる手法です。

 「電子看板」とも呼ばれ、従来のポスターや看板に代わる新しい情報伝達手段・広告媒体として広がりを見せています。サイネージと一口に言っても、様々な種類があり、また、その用途は多岐にわたります。

 実際にどんな種類があってどんな使われ方をしているのか、順番に解説していきたいと思います。

【目次】


デジタルサイネージの種類について

デジタルサイネージの種と仕組みについて

スタンドアロン型サイネージ

ネットワーク型(クラウド型)サイネージ

デジタルサイネージ用ディスプレイの種類について

LEDディスプレイ

液晶ディスプレイ

デジタルサイネージの3つの役割について

1.看板や案内板の役割

2.広告の役割

3.空間演出としての役割

デジタルサイネージにかかるコスト

導入時のコスト

運用時のコスト

デジタルサイネージを導入するメリット

特定のターゲットに訴求できる

認知度が高まる

情報を簡単にアップデートできる

動画配信もできる

デジタルサイネージを導入する際の注意点

導入・運用のコストがかかる

管理担当者を配置する必要がある

デジタルサイネージの業種別利用事例

建設現場での事例

飲食店での事例

デジタルサイネージを活用するポイント

適切なディスプレイサイズを選ぶ

データと連携する

クラウド型配信システムを利用する

まとめ

 

◽️デジタルサイネージとは 

デジタルサイネージとは、ディスプレイなどの電子表示機器を使って情報を発信するメディアのことです。施設内の案内や屋外広告など、幅広い場所・用途で活用されています。

また、インターネット技術を組み合わせて表示する情報を遠隔操作したり、タッチパネルや音声認識などの技術と組み合わせて双方向性を持たせたりすることも可能です。時間や場所、対象を問わず情報を発信できるデジタルサイネージは、今後もさらなる発展が期待されるツールです。

 デジタルサイネージの種類と仕組みについて 

 デジタルサイネージはネットワークの要不要で以下の二つの種類に分けられます。

  • ネットワークの不要な「スタンドアロン型サイネージ」
  • ネットワークが必要となる「ネットワーク型(クラウド型)サイネージ」

 それぞれどのように使い分けると良いのでしょうか?

スタンドアロン型サイネージ 

 「スタンドアロン型サイネージ」は、ネットワーク接続を必要としないサイネージのことです。

 表示するコンテンツの更新はUSBメモリを接続することによって行われます。

 煩雑な設定がいらない、ネットワークが引けない場所でもサイネージを設置できる、一般的にネットワーク型サイネージより安価であるなどのメリットがあります。

 その一方で、サイネージが設置してある現地に行かないと表示コンテンツの更新ができない、更新する際は1台ずつUSBを接続する手間が発生する、スケジュールを設定してコンテンツを出し分けるなど、細かい設定はできない、などのデメリットもあります。

デジタルサイネージ:スタンドアロン型サイネージとは

 

ネットワーク型(クラウド型)サイネージ

 「ネットワーク型(クラウド型)サイネージ」は、その名の通り、ネットワークに接続して管理を行うサイネージのことを指します。

 表示するコンテンツの更新は主にネットワークを経由して送信されます。

 大量のサイネージを一括管理・更新できる、サイネージを設置している場所に行かなくても表示コンテンツの更新を行える、スケジュールを組んでコンテンツを出し分けることができる、などのメリットがあります。

 デメリットとしては、ネットワーク回線が必須となる点、それに伴うコストがかかる点が挙げられます。

 また、ネットワーク型サイネージの中でもクラウド上で表示コンテンツの管理・更新ができるものを特に「クラウド型サイネージ」と呼びます。

 

 決まった画像や動画を順番に表示し続けるだけなら、スタンドアロン型で十分ですし、頻繁に更新したり、多数のサイネージの一括管理やスケジュール設定を行ったりするならネットワーク型やクラウド型を選ぶことになります。

デジタルサイネージ:ネットワーク型(クラウド型)サイネージとは

 

 

◽️デジタルサイネージ用ディスプレイの種類について

 
 デジタルサイネージ用のディスプレイは大きく分けると以下の二つの種類に分かれます。

  • LEDディスプレイ
  • 液晶ディスプレイ

 それぞれどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

 

LEDディスプレイ

 LEDディスプレイとはLED(発光ダイオード)をディスプレイに敷き詰めて並べたディスプレイのことを指します。

 LEDディスプレイの最大のメリットは何と言ってもその明るさです。LEDは液晶と比べて非常に輝度が高いため、直射日光が当たっても液晶のように反射して見えないということがありません。そのため、野外での利用の際はLEDディスプレイを利用した方がいいでしょう。

 また、LEDディスプレイは1辺が数十センチ程度のユニットを組み合わせることでできているため、大きさや縦横比を自由に決められるという利点もあります。

 しかしながら、LEDディスプレイはLEDを敷き詰めて一つの画面としているため、LEDとLEDの隙間(ピッチ幅)が存在します。

 そのため、細かい文字などを表示させるのには向いていません。文字を表示させたいなら、なるべくピッチ幅の狭いディスプレイを選択する、文字はなるべく大きく表示するなどの工夫が必要になってきます。これがデメリットです。



LEDサイネージディスプレイの見え方LEDディスプレイの見え方

 

液晶ディスプレイ

 液晶ディスプレイは、LEDディスプレイと違って、細かいものを表示させるのに向いています。

 現在では4Kや8K対応の液晶サイネージもあり、非常に高画質な画像や動画を表示させることができます。

 デメリットとしては、LEDディスプレイほどは明るくないため、直射日光や強い照明が当たると反射して見えなくなってしまうことが挙げられます。室内の一般的な電灯の下で利用する場合は問題ありませんが、スポットライトのような強い光の下や直射日光があたる屋外などでの利用の場合は設置場所に注意が必要です。

 また、LEDディスプレイはユニットを組み合わせることで自由に大きさを設定できますが、もちろん液晶ディスプレイではそのようなことはできません。

 複数のモニタを隣接させて1つの大きなモニタのように扱う「マルチディスプレイ」という手法もありますが、その場合、連結部に「ベゼル」と呼ばれるディスプレイの枠が見えてしまいます。

 マルチディスプレイを利用する場合には、ベゼルが薄い液晶ディスプレイを利用するとなるべく目立たなくさせることができます。

 

液晶サイネージディスプレイの見え方液晶ディスプレイの見え方

 

 

◽️デジタルサイネージの3つ役割ついて

1. 看板や案内板の役割

 例えば、街中にある観光情報が表示されたサイネージや、公共交通機関に設置されている遅延情報を表示するサイネージ、店舗や飲食店に設置されているメニュー表やセール情報、新商品情報などが表示されているサイネージなどは看板や案内板の役割を果たしていると言えるでしょう。

 そのサイネージを見た人に必要な情報を周知したり、その店舗や施設を利用したいという気持ちを喚起させたりする目的があります。

 また、多くの人の目に触れるため、公共性が高いという特徴もあります。そのため、有事の際の情報伝達の手段や、啓蒙の役割も担うことができます。

 

2. 広告の役割

 街中や駅構内でコマーシャル動画を流しているサイネージがこれに該当します。

 従来の広告ポスターと比べて、少ない面積でたくさんの広告を表示できますし、何より動画を再生することができますので、通行人の注目を集めることができ、より多くの人に見てもらうことができます。

 

3. 空間演出としての役割

 近年デジタルサイネージは、単純なポスターや看板に取って代わるものではなく、それ自体が空間を演出する装置として利用されることも増えてきました。

 例えば、コンサート中にカメラで写している映像を大型のLEDディスプレイにリアルタイムで流すことにより、後方席の観客でもアーティストの姿を見ることができます。

 他にも、飲食店や店舗の内装の一部として利用されたり、テーマパークでアトラクションや演出の一部として利用されたりもしています。

 

 

◽️デジタルサイネージにかかるコスト

 デジタルサイネージを導入するときには、コストについて把握しておくことが必要です。導入時と運用時に分け、おおよそのコストを紹介します。

導入時のコスト建設現場での事例

 導入時にかかるコストは、以下のとおりです。いずれも導入時に1回のみかかります。
 

費用項目

費用目安

ディスプレイ

  • 屋内用:10万~40万円
  • 屋外用:20万~300万円

再生機器

  • STB(Set Top Box):1万~25万円
  • USBメモリ:1,000~3,000円

管理システム

  • CMS:月額4,000~10,000円程度


ディスプレイの費用は屋内型か屋外型かによっても異なりますが、大きさや性能(タッチパネル機能の有無など)によっても異なります。また、STBとは動画やテキストなどを表示させる機器です。インターネット接続に対応しているため、遠隔操作が可能になります。

 

 

運用時のコスト

 デジタルサイネージで流すコンテンツを外注で作成するか、内製するかによって、費用は変わります。外注するとクオリティの高いものができますが、費用がかかるだけでなく依頼や作成に時間がかかり、情報が古くなってしまうリスクがあります。本数やクオリティにもよりますが、月に2万~50万円ほど必要です。

一方、コンテンツを内製すると、最初は時間がかかりクオリティも低くなる可能性がありますが、慣れてくれば短時間で高品質のものが作成できるでしょう。また、臨機応変に内容を調整できるため、リアルタイムの情報を提供できるのも強みです。

デジタルサイネージの導入や運用にかかる費用については、次の記事で詳しく解説しています。

参考記事:デジタルサイネージの導入・運用費用の相場は?コスパの良い設置方法や活用事例を解説

 

◽️デジタルサイネージを導入するメリット

 デジタルサイネージを導入することには、次のメリットがあります。

  • 特定のターゲットに訴求できる
  • 認知度が高まる
  • 情報を簡単にアップデートできる
  • 動画配信もできる

 それぞれのメリットについて説明します。

特定ターゲットに訴求できる

デジタルサイネージは、設置場所やコンテンツの内容を調整することで、特定のターゲットに訴求できます。

例えば、社員食堂や休憩室に設置すれば、年度目標や行事予定などの社員に知らせたいことを伝えられます。また、駅構内などに設置すれば、電車の遅延情報や天気予報などの乗降客向けの情報提供が可能です。

 

認知度が高まる

デジタルサイネージは光を発しているため、ポスターなどの紙媒体と比べると視認性が高いという特徴があります。情報の認知度を高めたいのであれば、視認性が高いデジタルサイネージを検討してみてはいかがでしょうか。

また、デジタルサイネージは音声を付けることもでき、視覚だけでなく聴覚にも訴えかけることが可能です。

情報を簡単にアップデートできる

デジタルサイネージはコンテンツを変更するだけで簡単に情報をアップデートできます。パソコンだけで管理でき、常に新しい情報の提供が可能です。

ポスターと比べると、差し替えの手間や費用がかからない点もメリットです。また、情報に間違いがあってもポスターのように刷り直しの必要がなく、パソコンで簡単に修正できます。

 

動画配信もできる

デジタルサイネージは、静止画やテキストだけでなく動画も配信できます。例えば、新しい機器の操作手順や使い方などの静止画では伝えにくい情報も、わかりやすく伝えられます。

一方、ポスターで表示できるのは静止画像やテキストのみです。操作手順マニュアルなどには活用が難しく、伝えられる情報の幅が狭くなってしまいます。

 

◽️デジタルサイネージを導入する際の注意点

 メリットの多いデジタルサイネージですが、導入する際にはいくつか注意する点もあります。
 主な注意点としては、次の2点が挙げられます。 

  • 導入・運用のコストがかかる
  • 管理担当者を配置する必要がある

 それぞれの注意点について見ていきましょう。

導入・運用のコストがかかる

デジタルサイネージを導入するときには、ディスプレイや再生機器などのコストがかかり      ます。いずれも最初の1回のみですが、コンテンツ作成費や電気代、メンテナンス費用などの運用コストは継続的にかかるため注意が必要です。

ただし、情報提供ツールをデジタルサイネージに1本化することで、ポスターや社内報などにかかっていた費用を抑えられます。メリットとデメリットを比較したうえで、デジタルサイネージを導入するか判断しましょう。

 

管理担当者を配置する必要がある

デジタルサイネージを導入するときは、コンテンツの作成や配信管理、メンテナンスなどを担当する人材を配置する必要があります。

コンテンツ作成頻度が高いときやハイクオリティなコンテンツを求めるとき、あるいは双方向性のあるシステムとしてデジタルサイネージを導入するときなどは、専任の管理担当者が必要です。

 

◽️デジタルサイネージの業種別利用事例

 デジタルサイネージは今や様々な業種、シーンで利用されていますが

、利用シーンによってその表示内容は様々です。どんな業種でどんな使われ方をしているのか紹介したいと思います。

 

建設現場での事例

 建設現場では、朝礼看板と呼ばれる大型看板や仮囲いの工程表をデジタルサイネージに置き換えるような使い方が主流です。

 この朝礼看板とは、建設現場で働く人たちに様々な情報を共有するための大型看板になります。これをデジタルサイネージに置き換えることにより、視認性が高まるため、一度に多くの人数で情報共有が可能になったり、リアルタイム性が高まるため、より素早く情報を共有することが可能になったりします。また、印刷も不要となるため、コスト削減や労力の削減にもなります。

 仮囲いの工程表は、地域住民に向けてお知らせを行う役割を担っています。従来の看板では、ただ作業予定を掲載することしかできませんでしたが、デジタルサイネージは一つのスペースで様々なコンテンツを表示することができるため、作業予定の他にも、完成予定図の表示や、地域住民に向けてのメッセージも表示することができ、地域住民に向けてよりたくさんの情報を発信することができます。

デジタルサイネージ:建設現場での活用事例

 

 

飲食店での事例

 飲食店では、主に

・集客

・情報案内

・販促

の3つの目的でサイネージが利用されています。

 従来の紙のポスターでは、情報の更新に手間がかかったり、掲載する場所の制約で載せられる情報量が限られたり、日時等で掲載する情報を分けることが出来なかったりしましたが、デジタルサイネージを活用するとそれらの問題が一気に解決します。

 また、デジタルサイネージは画像だけでなく、動画を表示したり音声を流すこともできるため、注目を集めやすく、多くの人に見てもらうことができます。

 他にも、SNSとの連携も可能なため、オリジナリティのあるキャンペーンを行うこともでき、様々なアイデアでユニークな取り組みを実現することが可能です。

デジタルサイネージ:飲食業界の活用事例-集客編-

デジタルサイネージ:飲食業界の活用事例-情報案内・販促編-

 

その他、様々な業界でも利用されいていますので、ご参照ください。


・不動産業
・介護施設
・公共交通機関
・地域観光
・ショッピングセンター
・レジャー施設
・ビジネスホテル

 

◽️デジタルサイネージを活用するポイント

 デジタルサイネージをより有意義に活用するためにも、次のポイントを押さえておきましょう。

  • 適切なディスプレイサイズを選ぶ
  • データと連携する
  • クラウド型配信システムを利用する

 それぞれのポイントがなぜ重要なのか解説します。

適切なディスプレイサイズを選ぶ

 設置する場所によって、適切なディスプレイサイズが異なります。駅や街中で設置される  のは50~70インチ、店頭は40~50インチ、店内やオフィス内などは10~40インチが主流です。

また、屋内・屋外のどちらで利用するか、縦型・横型のどちらが見やすいかも吟味してください。ディスプレイによって見やすさが大きく変わるだけでなく、導入費用にも影響がおよぶため、慎重に決めましょう。

データと連携する

 デジタルサイネージは、情報発信ツールとしてだけでなく、情報収集ツールとして活用できます。

例えば、デジタルサイネージにカメラやセンサーを取り付け、データを収集・分析しましょう。時間帯別の通行人の年代や性別などを割り出すことで、よりターゲットを絞った広告活動が可能になります。

 

 

クラウド型配信システムを利用する

 クラウド型配信システムを利用することで、複数のデジタルサイネージを一括で操作できるようになります。社内や屋外に複数のデジタルサイネージを設置するときは、クラウド型配信システムと連携しましょう。

豊富なコンテンツが利用できるだけでなく、画面レイアウトを自由に作成でき、業種・企業に合わせた見やすい画面にアレンジできるのもクラウド型配信システムのメリットです。コンテンツの内製に不安がある場合も、クラウド型配信システムを検討してみてはいかがでしょうか。

クラウド型サイネージ配信システム「PICLES」なら、簡単に扱えるインターフェースと複数端末を一括管理できる機能性を併せ持ち、デジタルサイネージの管理負担を軽減できます。ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

◽️まとめ

 ここまでサイネージの種類や役割についてご紹介いたしました。

 それぞれのサイネージの特徴をいかして、設置場所や用途によってそれぞれ適したサイネージを選ぶ必要がありますが、うまくサイネージを利用することで印象的な広告が表示でき、運用面でのコスト削減にもつなげることが可能です。

 サイネージは、これからますます市場が拡大し、様々なシーンで利用されていくことでしょう。

関連記事:「リモート接客とは?概要や導入されている事例を紹介」

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 
デジタルサイネージを活用することで発信したい情報を効率的に提供できます。
効果的な情報共有の運用にクラウド型サイネージ配信サービス「PICLES」!
詳細はこちらから

クラウド型サイネージ配信サービス「PICLES」

 

===================================

当社では、BCPに関するメルマガを月2回定期配信しています。
メルマガ登録はこちらから


新規CTA

===================================

 


 

Topics: デジタルサイネージ

あわせて読みたい