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建設業界のDX化~朝礼看板のデジタルサイネージ化とその効果〜

[fa icon="calendar"] 2021/08/13 14:49:43 / by ビーティス_市村亜也

ビーティス_市村亜也

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 数年前から様々なビジネスシーンで「DX」という言葉をよく聞くようになりました。建設業界も例外ではありません。この「DX」はDigital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略なのですが、どういったものなのか、また、実際に何をすればいいのかよくわからない、という方もいらっしゃると思います。

 今回はこの「DX」とは何なのか、また、建設業界ではどのようにDXを進めていけばいいのか、というお話をしたいと思います。

 

目次

・DXとは何か?

・建設業界でのDX化とその背景

・建設業界のDX化の現状

・朝礼看板のDX化のススメ

・サイネージ化のメリット

 

 

■DXとは何か?

 まず、DXとは何なのでしょうか?

 DX2004年にスウェーデン・ウメオ大学のエリック・ストルターマン教授がその概念を提唱したことにより始まりました。DXとは「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」ものだそうです。しかし、これだけだと漠然としすぎて、企業として実際に何をすべきなのか、何から手をつけたらいいのか、さっぱりわかりません。

 この概念をビジネスに取り入れるべく、経済産業省がDXを推進するためのガイドラインを作成しています。それによると、DXとは「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」(経済産業省「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)」より抜粋)と定義づけられています。

 つまりDXとは、デジタル技術により、既存のビジネスに「変革」をもたらすことなのです。

 

建設業界でのDX化とその背景

 それでは、建設業界ではこのDX化はどのように進んでいるでしょうか。

 建設業界でもDX化が進んでいる背景として、大きく分けて以下の2つの要因が挙げられます。

 

  1. 新型コロナウイルスの世界的流行とその対策
    建設業界に限った話ではありませんが、2020年から世界的に流行した新型コロナウイルスの影響により、ほぼ全ての業界で新しい生活様式に適応した仕事の進め方が求められるようになりました。顕著なものでいえばリモートワークの推進やWeb会議システムによるオンライン商談の推進などがあります。
    しかし、建設業界は建物を建設したり、工事を行ったりという仕事の性質上、どうしても多くの人が現場に集まらざるをえません。では、新型コロナウイルス対策をしなくていいのか、といえば、もちろんそんなことはありませんので、ITの力を借りてDX化を進め、感染症対策を行う必要が出てきました。

  2. 人手不足やノウハウ継承の問題の深刻化
    次に、建設業界特有の課題として、人手不足やノウハウ継承の問題の深刻化が挙げられます。
    かつてはマンパワーで押せば解決した問題も、現在では効率化や省力化してより少ない人数でより大きい成果を上げることが求められています。また、建設業界の就業者数が年々減っている状況で、就業環境を改善していかなければ、人が離れてますます人手不足は深刻になってしまうでしょう。就業環境の改善という点でもITを取り入れて就業者の負荷を下げることは重要です。
    人手不足により、いかにして若手にノウハウを継承するか、という問題も出てきました。生産性の高いベテラン社員は建設現場に欠かせない存在ですが、そのベテラン社員もいつかは退職してしまいますし、人数が限られているので全ての現場に何人も配置できるわけでもありません。そうなると、ベテラン社員から若手社員に積極的にノウハウを継承していく必要があります。

このような背景があるため、建設業会でもDX化を進めようという動きが活発化しています。しかし、建設業界全体を見ると、どうしても他業種と比べて遅れていると言わざるをえません。

 

建設業界のDX化の現状

 では、今までお話しした背景を踏まえて、現状を見てみましょう。

 今まで「建設現場のDX化」と言えばICT建機やドローンの活用がメインでした。ICT建機等は大きな現場を中心にある程度浸透しつつある状況にあります。自分たちの現場にはなくても、使っている現場を知っている、見たことはある、という方は多いのではないでしょうか。

 また、3Dモデルの活用も浸透しつつあります。計画、調査、設計、施工、維持管理などの各段階で3Dモデルを活用することにより、2次元の図面を使用するよりも作業者や関係者が内容を理解しやすくなり、効率化が期待できます。

 では、次は何をすればいいでしょうか?

 ここで私は「朝礼看板のサイネージ化」をオススメしています。朝礼看板のサイネージ化はICT建機などと比べるとコスト的にも始めやすいですし、毎朝行う朝礼を効率化することで生産性の向上が期待できるからです。具体的にどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

 

朝礼看板のDX化のススメ

 「朝礼看板はDX化すべきでしょうか?」と聞かれたら、私は迷わず「大きな現場ほど朝礼看板のDX化をするべき」と答えます。

  その理由は主に以下の4点です。

  1. 大きな現場ほど掲示内容が多い
    大きな現場ほど共有しなければいけない情報の量が多いため、単純に掲示物の量が多くなります。

  2. 大きな現場ほど人の出入りが激しいため、情報共有にコストがかかる
    大きな現場は作業者の人数が多く、また、その日だけ来る人がいるなど人の出入りが激しいです。そんな中で全員にしっかりと情報共有するのは時間・管理者の労力など様々なコストがかかります。

  3. 一度に朝礼に参加する人数が多いため遠くからの視認性が求められる
    どこの現場でも朝礼を行なっていると思いますが、大きな現場になるほど作業者の人数も増えるため、一度に朝礼に参加する人数が多くなります。
    そうすると、並んだ時に最後尾が朝礼看板から離れてしまうので、遠くからの視認性が求められるようになります。

  4. 人数が多いためコロナ対策が必要になる
    新型コロナウイルスが流行しているこのご時世では、人数が多ければ多いほど感染症対策に気を使う必要が出てきます。
    朝礼を行う際に、ソーシャルディスタンスの確保で1~2メートル間をあけて並んぶと、さらに列が広がってしまいます。そうなると、最後尾はさらに朝礼看板から離れてしまい、以前よりもより遠くから朝礼看板を見なくてはいけなくなってしまいます。そのため、大きな現場の方がより視認性が求められるようになりました。

 

 上記のような事情から、大きな現場ほど朝礼看板のDX化、サイネージ化はしていくべきでしょうし、その効果も感じやすいと思います。

 

サイネージ化のメリット

 それでは、朝礼看板をサイネージ化することによってどのようなメリットがあるのでしょうか?

 主に以下のようなメリットがあります。

  • 印刷する必要がないため、リアルタイムに掲示内容を変更できる
    サイネージを使うことでシステムから直接ディスプレイに画像や文章などを表示できるようになるため、印刷する必要がなくなります。つまり、印刷する手間やコストが必要なくなり、さらにリアルタイムに掲示内容を変更できるようになります。

  • 大きな画面で一度に多くの人数に掲示内容を見せることができる
    大きなサイズのディスプレイを使用すれば、掲示内容をより大きく表示することができるようになりますので、その分一度に多くの人数に見せることができます。また、いちいち貼り替える手間がないため、図面の全体図とズーム図を交互に表示するなどすれば、印刷物の掲示では見づらかった細かい部分もかなり見やすくすることができます。

  • 屋外用のLEDサイネージを利用すれば、更に視認性は良くなる
    屋外用のLEDサイネージは輝度が高いため、天候や直射日光の角度などに左右されず、いつでも内容をはっきりと見ることができます。

  • 動画や音声を再生することができる
    サイネージは動画や音声を再生することができるので、印刷物と口頭の説明だけでは伝わりづらかったことも、実際に動く動画や音声を活用することで、より効果的かつ直感的に説明することができます。

  • 同じ内容を繰り返し表示することで、朝礼の分割開催も簡単に可能となる
    サイネージでは動画や音声を再生することができるので、朝礼の内容をあらかじめ録画して用意しておけば、何度でも同じ内容を簡単に繰り返し表示することができます。そのため、朝礼の分割開催も簡単にできるようになります。もし3回朝礼をやるとしたら、印刷物での掲示ですと3回前に人が立って説明しなければいけませんが、サイネージに表示することで、毎回人が前に立つ必要がなくなります。
    このような朝礼の分割開催は、特に大きな現場では、朝の作業始めの効率化やコロナ対策に有効です。

 

 ここまで建設業界のDX化についてと朝礼看板のサイネージ化についてお話ししてきましたが、2021年716日に同じテーマでウェビナーを行いました。ウェビナーの中ではお客様の成功事例もご紹介しておりますので、より詳細が知りたい方は是非録画をご覧ください。

 ウェビナーの録画は下記からご視聴いただけます。

建設現場ウェビナー-2

ウェビナー録画視聴

 

 

 また、ウェビナー中でもご紹介している、弊社の建設現場用サイネージシステム「ゲンバルジャー」はこちらで詳しくご紹介しております。

genbaruzya_logochara_02ゲンバルジャー紹介ページ

 

 デモや無料でお試しいただける試使用プランもございますので、ご興味のある方は下記よりお問い合わせください。

お問い合わせ


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デジタルサイネージについては、こちらの記事もお読みください。

「デジタルサイネージ:建設現場の活用事例」

「デジタルサイネージとは 〜種類と役割について〜」

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Topics: デジタルサイネージ

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