大型の商業施設では、すでに多数のデジタルサイネージが活用されています。エントランスやインフォメーションセンター、各ショップ店頭、フードコート、エレベーター前など、多いところでは何十面ものサイネージを設置している施設もあります。
大型商業施設ではなぜそのように多数のサイネージを設置しているのでしょうか?また、そのメリットはどのような点なのでしょうか?
今回はショッピングセンターでのサイネージ活用について説明いたします。
ショッピングセンターでは様々な場所でサイネージが活用されています。それはなぜでしょうか。
ショッピングセンターでのデジタルサイネージの役割は大きく分けて4つあります。
・情報の案内
・広告の掲載
・販促
・空間演出
ショッピングセンターのニーズとデジタルサイネージ利点がうまくマッチするため、デジタルサイネージがこれらの役割を幅広く担うことができます。
デジタルサイネージの利点としては下記のようなことが挙げられます。
・人目を引きやすい
・少ないスペースでたくさんの情報を表示できる
・ペーパーレスによって情報更新の労力を最小化できる
・音や動画によって表現の幅が広がる
・時間帯や曜日、日付などによって表示するコンテンツを出し分けできる
・SNSなどインターネット上のコンテンツと連携できる
関連記事:「デジタルサイネージとは ~種類と役割について~」
これらの利点がそれぞれの役割をどう担っているのが順番に見ていきましょう。
ショッピングセンターは様々な店舗が集まっており、また、レジャーや社交の場ともなっていることから、お客様に対して発信しなければならない情報が非常に多くあります。
営業時間や館内図といった基本的な情報はもちろんのこと、お客様により快適に過ごしていただくためのベビーカー貸し出しや冷蔵ロッカーなどのサービスの案内、新店舗やリニューアルする店舗の案内、お客様の来店を促すために定期的に行われるイベント、フェア、セールなどの案内など、その内容は枚挙にいとまがありません。
それゆえに、情報の掲示には多くのスペースが必要で、また、その情報を更新するタイミングも非常に多くなってしまっていました。
しかし、デジタルサイネージでは少ないスペースでたくさんの情報を表示でき、また、ペーパーレスによって情報更新の労力を最小化できるため、このようなショッピングセンターの事情とうまくマッチするのです。
デジタルサイネージを活用すれば、お客様に伝えたい情報の掲示場所の確保に頭を悩ませることもありませんし、頻繁に更新しなければならないイベントやフェアの情報も少ない労力で行うことができるようになります。また、印刷して貼り替える手間がなくなるため、よりリアルタイムに情報を提供できるようになったり、全店舗のサイネージを一括管理して本部のスタッフが情報の更新を一括管理できるようになるといったメリットもあります。
ショッピングセンターにはたくさんのお客様が訪れる上に、訪れるお客様は「購入意欲が高まっている方が多い」「長時間ショッピングセンター内に止まっている」などの傾向があります。そのため、ショッピングセンターの広告枠は非常に魅力的です。
特に、デジタルサイネージは時間帯や曜日、日付などによって表示するコンテンツを出し分けできるという特徴や、音や動画を再生することができ人目を引きやすいという利点があるため、広告枠としての価値を高めることができます。
他にも、イベントスペースでの販促イベントとの連動や
そのため、デジタルサイネージの表示コンテンツの一つとして広告枠を提供すればそこから広告費を得て収益にすることができます。
ショッピングセンターには多様な店舗が入っており、ショッピングセンターとしての売り上げを増加させるためにはお客様に周遊してもらうことは非常に重要です。そのためにはショッピングセンターと各店舗と両方の販促が重要になってきます。
デジタルサイネージなら、時間帯や曜日、日付などによって表示するコンテンツを出し分けできるため、その時々の客層に効果的なメッセージを出すことや商品の紹介をすることができます。
例えば、行楽の季節に合わせてアウトドアというテーマに沿って、店舗や商品を紹介しようとした時、ショーウィンドウでの展示は勿論効果が高いですが、場所を取ってしまうため同時にたくさんのテーマでは実施できない、手間や時間がかかるため頻繁には変更できない、たくさんのお客様の目に触れる場所に設置されるために営業中には大掛かりな変更はしにくいといった課題もあります。
そのため、従来のショーウィンドウと併せてデジタルサイネージを活用することで、これらの課題を解決しつつ、多様になるお客様のニーズに対応したり、その時々のコンテンツの出しわけによりリアルタイム性を持ってお客様にアピールすることもできるようになります。
また、SNSなどインターネット上のコンテンツとも連携ができるため、本来はその店舗のお客様にしか見られにくかった各店舗のSNSでのPRを他の店舗を目的として訪れた多くのお客様にも見てもらうことができます。
近年、各小売店が商領域を広げた結果、ショッピングセンターの競合は同業他社だけではなくなりました。元々は商領域が違った業種の店舗も競合となりつつある他、ネットショッピングも急速に台頭してきており、ショッピングセンターを取り巻く環境はめまぐるしく変化しています。
そのような環境の中ではお客様にショッピングセンター独自の価値を提供していく必要があります。
その手段の一つがショッピングセンターという空間の演出です。各ショッピングセンターのターゲット層によってどのような空間・体験を提供していくかは異なりますが、空間を演出し、お客様の買い物体験の満足度をあげる、お客様にレジャーやコミュニティとしての価値を提供することが重要です。
そのためには、音や動画を使ってダイナミックな演出のできるデジタルサイネージがぴったりです。近年はマルチディスプレイ(ビデオウォール)やシースルービジョンなど、様々な種類のサイネージがあるため、設置場所や目的によって大きさや輝度を使い分けることにより、より効果的な演出が可能となります。
このように、デジタルサイネージの利点を活用して、ショッピングセンター内のあらゆる場所にデジタルサイネージが設置されつつあります。
様々な利用用途で活用されるデジタルサイネージですが、実際には下記のようなコンテンツを表示させています。
この他にも実際の店舗で表示されている画面事例をまとめたPDFをお配りしています。実際に活用されている画面をまとめておりますので、ご参考ください。
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デジタルサイネージについては、こちらの記事もお読みください。
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