Bitis ブログ

BCPとはなんだろう?事業継続計画を理解する3つのポイント

[fa icon="calendar"] 2017/06/07 16:05:05 / by 高荷 智也

高荷 智也


GettyImages-625528934.jpg

①BCPとは何か?

大企業の総務部や防災担当者にとっては当たり前となったBCPですが、中小零細企業においてはBCPってなに?」となるケースがまだまだ存在します。BCPとは英語の「Business continuityplan」の頭文字を取った略語のことで、日本語では「事業継続計画」と呼称されています。具体的にはどのようなものなのでしょうか?

 

BCPとは、非常事態に強い経営管理手法のひとつです

概念としてのBCPは、「非常事態に強い企業の経営手法」を意味します。BCPを策定する目的は、自社にとって望ましくない事態(自然災害や大事故)が生じた際に、損害を最小限に抑えるために重要なビジネスを素早く再開させることですが、そのために様々な経営手法を取り入れて準備を行うことになります。


BCPとは、緊急時に用いる非常時対応マニュアルです

物理的な成果物としてのBCPは、非常事態が生じた際に用いる「対応マニュアル」のことを指しま
す。災害直後の人命救助や安否確認、停止した事業を代替設備で仮復旧させるための手順、これらを実施するために必要な連絡先一覧リストや業務マニュアルなどの関連資料を、非常時用のドキュメントとしてまとめておきます。


BCPとは、非常時対応マニュアルの保守・運営業務全般です

業務としてのBCPは、「対応マニュアルの保守・運用業務全般」のことを指します。マニュアルは時間がたつと情報が古くなるため更新作業が必須です。また平時から訓練や演習を繰り返して、従業員にスキルを付与したり、事前準備として抜け落ちている項目がないかを確認したりするなど、日々のメンテナンスが欠かせません。


 

②なぜBCPが必要何か?

企業に対してBCP策定を直接義務づける法律や条令は、現在の所存在しません。しかし現実的には、大企業を中心にBCPを導入する企業数が増加し続けている状況にあります。その理由としては次の3点が考えられます。


外的なリスクの増加

1995年の阪神・淡路大震災以降、日本では大地震や噴火の発生頻度が増加しており、当面はこの状況が続くと考えられています。さらに強毒性の新型インフルエンザの発生や近隣国との紛争リスクなど、新たな脅威の発生も指摘されています。またインターネットやソーシャルネットワークの普及により、従来では考えられない速度で企業の不祥事情報が拡散するようにもなっており、この対応も必要になります。


事業構造の弱体化

サプライチェーンマネジメントやジャストインタイム生産方式による供給連鎖の最適化、あるいは自社のコア業務以外を外部に委託するアウトソーシングの拡大やクラウドソーシングの活用による事業の効率化が広がっています。平時には効果がある手法ですが、1カ所でも連鎖が断ち切れると関連する企業全体が停止するという虚弱性を持っているため、自社だけでなく広い範囲でBCPを導入し全体を守る必要があります。


BCP導入に関する外部圧量の上昇

BCPの導入は規模の大きな企業ほど積極的に行う傾向がありますが、産業の上流工程にあたる大企業がBCPを導入した場合、玉突き式に系列会社や子会社・孫会社へのBCP導入圧力が高まる傾向にあります。また過去の大規模災害で防災対策がおろそかな状況で従業員が死傷したり、BCP策定が不十分だったために債務不履行が生じたりした場合、訴訟を起こされるケースがあることなども影響しています。 


 

③BCPの内容

BCP策定の方法には、「自由に作る」か、国際規格である「ISO23001」を取得するという2つの選択肢があります。ISOを取得する場合はコストや手間がかかりますが、事業継続の仕組みを対外的にアピールすることができるメリットがあります。しかしいずれも「非常時に事業を継続する」という目的は同じです。以下はいずれの方法においても必須となる項目について紹介します。

 

非常時対応マニュアル

 「非常時対応マニュアル」は、そもそも被害を生じさせないための事前防災対策、被害を最小限にとどめるための初動対応計画、状況判断を行うための情報収集が主要な項目となります。事前防災対策では主に従業員の生命を守るための準備を行い、初動対応では二次被害の発生を最小限にとどめるための準備を行い、情報収集では安否確認や災害情報・被害情報を集めるための準備を行います。

仮復旧(個別対応戦略)

初動対応が落ち着いた次の段階で必要になるものが「仮復旧」です。代替設備や非常用電源の準備、バックアップシステムの立上げ、業務委託先や仕入れ先の一時的な切り替え対応、主担当者以外による業務継続のための引き継ぎなどになります。非常時対応マニュアルは全社的に作成しますが、仮復旧の計画は経営資源ごとに考える必要があるため、個別対応戦略といった言葉でも呼称されます。

 

本復旧

仮復旧により暫定的な対応を行っていた各種の業務、また代替品を用いていた設備などを平常時の状態に戻していくための準備です。この段階は初動対応や仮復旧のように11秒を争う状況にはなりませんので、読むだけで対応できる精度のマニュアルを作成する必要はありません。設備を購入した際の納品書、サービス導入時の契約書などをまとめておき、参照できるようにしておきます。


保守運用-BCPを維持するための活動(BCM/BCMS)

非常時にBCPを活用するためには日々のメンテナンスが欠かせないため、緊急連絡先や安否確認用リストの更新、防災備蓄用品の入れ替え、避難訓練の実施や非常時対応マニュアルを用いた事前演習などを継続実施する必要があります。これら平時から行うBCPの保守・運用活動の全般は、BCPの上位概念であるBCMBusiness Continuity Management)と呼ばれることもあり、BCPを構成する重要な要素として実施されます。

 


<<無料資料ダウンロード>>

BCP対策必見!
eBook「ビジネスの継続性を支えるシステムの可用性とは」

IBMi環境でのBCP対策を実施するうえで、ポイントとなる4つのテクノロジーについて焦点を当て解説しています。
スライド1.jpg 

ダウンロードはこちら

 

 

Topics: BCP情報

あわせて読みたい

高荷 智也

Written by 高荷 智也


新規CTA

最新記事