Bitis ブログ

防災の噂:地震火災を防ぐ!「感震ブレーカー」の選び方と注意点・概要編

[fa icon="calendar"] 2024/03/26 10:30:00 / by 高荷 智也

高荷 智也


ブレーカー1  

最近、都市部の自治体などが普及を進めている「感震ブレーカー」という防災用品を知っていますか?
感震ブレーカーとは、地震の強い揺れを検知すると、自動的に建物の配電盤にあるブレーカーを「OFF」にしてくれるアイテムで、地震による電気火災防止のために使用されます。

今回はこの感震ブレーカーに関するお話をします。

 

 

■大地震による最悪の二次災害「地震火災」

大地震は強い揺れだけでなく、様々な二次災害をもたらします。その中でも都市部において大きな被害をもたらすのが「地震火災」です。地震火災は、名前の通り地震により生じる火災ですが、同時多発的に発生した場合、地域が全焼するまで対応することができない、大規模な延焼火災に発展することがあります。

1923年の関東大震災、1995年の阪神・淡路大震災、2024年の能登半島地震などでは、大規模な地震火災により多くの被害が生じました。大地震が発生すると建物倒壊や道路の破損で消防車なども身動きが取れなくなり、火災の被害が大きくなります。とにかく1件でも出火を減らすことが重要です。

ところで2024年の能登半島地震で生じた輪島市の地震火災では、その原因として地震で傷ついた電気配線がショートしたことが、消防庁の調べで指摘されています。また2011年の東日本大震災では100件以上の火災が生じていますが、その出火原因のうち半数以上が「電気」関連の出火でした。
大地震直後にブレーカーを落として電気を止めることは、最悪の二次災害を防災するために大変効果のある対策なのです。


■感震ブレーカーの種類と特徴

感震ブレーカーには種類が複数あり、それぞれ特徴や使い方が異なります。ポイントは3つ、「①電力遮断の範囲」「②遅延機能の有無」「③設置場所」の3点に分けられます。

131_01

図:感震ブレーカーの種類と特徴


①    電力遮断の範囲
感震ブレーカーには、家全体の電力を遮断するタイプの物と、接続されている家電への電力のみを遮断するタイプのものがあります。効果が高いものは前者ですが、電気が止まることが望ましくない家電などがある場合は、火災の原因につながりそうな家電のみをOFFにできるタイプの物を選択するとよいでしょう。


②    遅延遮断機能の有無
感震ブレーカーは大地震の揺れを検知すると、自動的に電力をOFFにしてくれます。これは電気火災対策としては大変効果のある機能ですが、例えば夜中に大地震が発生して感震ブレーカーが作動すると、室内の「照明器具」も消灯してしまい、逆に危険が生じる恐れもあります。これを懸念する場合、揺れの数分後に電力をOFFにする遅延遮断機能のある機種を使用するのがよいでしょう。


③    設置場所
感震ブレーカーはその名の通り、配電盤の「ブレーカー」に取りつけるタイプのものと、コンセントに挿して設置するタイプのものがあります。前者の設置は工事が必要だったり、取り付けが難しかったりしますが、後者はコンセントに挿すだけですので簡単です。複雑な作業はむずかしいという場合は、コンセント設置タイプのものがよいでしょう。

次回のコラムでは、それぞれの機能を深掘りしてお話いたします。



■■■サイネージを利用した災害情報の配信■■■

ビーティスのサイネージ型クラウド配信システム『PICLES』では、Lアラートやエリアメールなど発報された際に、設定している災害情報をデジタルサイネージに表示することが可能です。
サイネージを利用して大雨警報やハザードマップなどを表示して情報を共有し、有事の際に備えましょう。

詳細は災害特設サイトをご覧ください。
新規CTA

 



■■企業が行うべく「人命」を守る防災項目リスト■■■■■■■■■■■■■■■■■■

日本では、地震や水害などあらゆる災害に備えた対策がますます必要になってきております。 
今回、災害に備えた『企業が行うべく「人命」を守る防災項目リスト』をご用意いたしました。

企業が行うべき「人命」を守る防災項目リスト

■■サイネージブログ ー工場の災害情報共有方法ー■■■■■■■■■■■■■■■■

工場で災害情報を共有する必要性や共有するポイント、
情報共有に役立つデジタルサイネージについて
解説します。

工場の災害情報を共有する方法は?共有のポイントや役立つシステムを紹介

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

Topics: BCP情報

あわせて読みたい

高荷 智也

Written by 高荷 智也