◆POPを活用した実証実験~その15~◆
消費者の商品購入に影響を与えるため、事前に情報を提供することは企業の広告戦略には欠かせません。企業は消費者の行動や意思決定の主導権を握ることができます。
例えば、自社の商品が赤色だっだとします。事前に赤色を印象付けすることで、消費者は自社商品を購入する確率が高まります。
飲食店の看板が黄色なのであれば、メニュー表のおすすめ商品を黄色で装飾することで、そのおすすめ商品を注文する確率が高まります。
消費者がある商品の広告を見た後、その商品を購入する確率が高まることが示されています。そして今回の注目の効果を加えることで、さらに購買意欲が高まります。消費者にその商品が使用されているシーンを描いた映像を見せることで、商品に対する興味や関心を高めることができます。
また、商品を購入した場合に得られる特典や割引情報を事前に提示することも、購買意欲を高める方法として有効です。
予算が限られているような企業や店舗にとっては広告宣伝費を押さえられるため、有効に活用したいノウハウです。
これが16番目のメソッド:プライミング効果です。
プライミング効果があらわれている事例をいくつか紹介します。
<ケース1:焼肉店のメニュー>
メニューに「当店一番人気のショートケーキ」と表示することで、焼肉店でありながらショートケーキの注文数が増加しました。
この店の主力メニューではありませんので経営戦略的な良否は別として、プライミング効果があらわれた事例です。
実は、ショートケーキが美味しい焼肉屋として認知度も上がり集客につながっていることと、食事の終わりに必ず注文するお客様が多く、客単価アップにも貢献しています。
焼肉店だからといって必ずお肉のメニューで印象付けしないといけないわけではありません。
消費者に事前に提供する情報は、個性的であるほど、印象に残ります。
<ケース2:メーカーの商品説明>
消費者の商品選択傾向としては「地球にやさしい」というフレーズが全般的に作用しています。商品説明のPOPに「エコロジー志向の方から人気です」と表示すると、指名買いする消費者が増えるのが現代の消費です。
企業や店舗は蓄積したキャッチフレーズなどの情報コンテンツのリストを分析し、次につなげるプロモーションや広告戦略のターゲット層を設定しやすくなります。
プライミング効果がさらに向上する展開を継続することができます。
<ケース3:全業種 共通>
プライミング効果は、消費者の感情や行動にも影響します。ある研究では、笑顔の人物の写真を見せた後に商品広告を提示すると、消費者の商品に対する印象が好意的になりました。
笑顔の写真によって消費者の心理状態がポジティブになり、その後の広告に対してもポジティブな印象を持ちやすくなったと考えられます。
前述しましたが、プライミング効果は広告のデザインや色にも影響を与えます。赤い背景に白い文字で書かれた価格表示の広告を見た消費者が、青い背景に白い文字で書かれた同じ価格の広告を見た消費者よりも、より安価な商品のイメージを抱きます(外国によっては、逆のイメージの場合があります)
事前に提供する情報がプライミング効果を左右するわけですが、「事前」というところが抽象的すぎるかもしれません。通勤前の朝の情報番組で冷やし中華の特集をみて出勤した場合、ランチで冷やし中華を選択する確率が高くなります。
しかし、これがプライミング効果なのか?「事前」にしては、時間経過の幅がありすぎると言わざるを得ません。
一概に時間で比較はできませんが、分単位の「事前」がプライミング効果の事例としては適しています。
<メソッド17>
広告マーケティングにおいて非常に重要な概念です。消費者が購入前に受ける情報の種類や方法によって、購買意欲を高めることができるため、広告の設計や配信方法を慎重に考える必要があります。
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