まもなく防災の日、台風だけでなく大地震に対する備えを確認することも重要です。今回は津波ハザードマップについて解説をします。
今回もハザードマップは、国土交通省の「重ねるハザードマップ」を用いて解説をします。
■津波ハザードマップを確認する
北海道から沖縄まで、いつでもどこにでも生じる可能性のある大地震。地震の揺れに対する事前準備は全国どこでも必須ですが、海岸付近では津波への備えも重要です。大地震発生時の津波の影響度合いは、「津波ハザードマップ」で確認することができます。
津波の影響は、国土交通省の「重ねるハザードマップ」でも確認することができます。次の画像は、南海トラフ地震で大きな影響が想定されている大阪市周辺の津波ハザードマップです。
図1:重ねるハザードマップ(大阪市周辺・津波)
事前に警報が発表される台風や大雨と異なり、地震による津波は必ず不意打ちで発生します。ハザードマップで色がついている範囲に自宅や職場があり、浸水深さが入居している部屋・オフィスの高さを上回る場合は、大地震直後に安全な避難場所へ水平避難するか、同じ建物の高層階へ垂直避難するか、方針を定めておく必要があります。
また木造住宅の場合は、津波の影響で建物ごと流されたり破壊されたりする恐れがあるため、わずかでも色が付いている範囲に建物がある場合は、頑丈な建物へ走って逃げるための準備が必要です。非常持出袋の用意や避難ルートの確認をしてください。
■津波ハザードマップの機能
こちらは、同じく南海トラフ地震で大きな津波被害が想定されている、名古屋市周辺の津波ハザードマップです。大阪市周辺と同じく、広い範囲での浸水が想定されています。
図2:重ねるハザードマップ(名古屋市周辺・津波)
津波による浸水の深さは、地図上に色で表示されますが、どの色が何メートルの浸水を意味しているのかは、凡例ボタンを押すことで確認できます。画面右側の「凡例ボタン」を押すと、画面下側に色別の解説が表示されますので、これを参考にして下さい。パソコン・スマートフォン共に同じ機能が使えます。
図3:重ねるハザードマップ(名古屋市周辺・津波+凡例)
さらに、避難ボタンを押すと、津波からの避難場所が表示されます。この状態で避難場所を示すアイコンを押すと、その詳細も表示されますので、自宅や職場付近が津波にのまれる想定の場合は、こうした情報を使って避難場所を把握して下さい。
ただし、避難場所の表示は、自治体によっては対応していない場合もあるため、できれば国土交通省の重ねるハザードマップと合わせて、WEBで「○○市 津波ハザードマップ」と検索し、自治体の津波ハザードマップも確認できると確実です。
図4:重ねるハザードマップ(名古屋市周辺・津波+避難場所)
■海岸付近へ出かける場合もハザードマップの確認を
また、大地震は自宅や職場にいるときに発生するとは限りません。海岸付近に出かけている場合、海水浴などのレジャーを楽しんでいる場合にも発生する可能性があります。海岸付近に滞在する場合も、重ねるハザードマップなどで周辺の津波浸水状況を確認するくせをつけておくと安心です。
例えば次の画像は、神奈川県の江ノ島周辺のハザードマップです。初めて訪れる場所は土地勘がなく、避難の有無や避難場所が分からないということもあり得ますので、手軽に使える重ねるハザードマップをぜひ活用して下さい。
図5:重ねるハザードマップ(江ノ島周辺・津波)
次回のコラムでは、土砂災害に関するハザードマップや注意事項について解説をして参ります。
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