◆POPを活用した実証実験~その16~◆
患者に偽薬を投与し、その後に痛みを評価することがあります。その結果、偽薬を服用した患者は、実際の薬を服用した患者と同様の痛みの緩和効果を示すことがあります。これは、偽薬が脳内の鎮痛物質の放出を促すことで起こると考えられています。
このような効果は、痛みに悩む患者にとって非常に重要であり、医療の現場でも研究されています。
スポーツ選手においても、走る前にスポーツドリンクを飲むことで、体力やパフォーマンスが向上することがあります。実際には含まれている成分よりも、選手がドリンクを摂取することで自信を持ってプレイすることに起因すると考えられています。
競技において自信を持つことが重要であるスポーツ選手にとって、有益な効果があるとされています。
このような効果のことを、プラセボ効果(プラシーボ効果)といい、医学的研究においてよく知られている心理学的な現象の一つです。
プラセボとは、治療法として提供されるが、実際には何の治療効果もない偽薬のことを指します。
プラセボ効果は、医学的な治療においてはもちろん、スポーツやビジネスなどの幅広い分野において、重要な現象であることがわかります。プラセボ効果は、患者や顧客に対する説明や期待に大きく影響を与えるため、治療や商品の効果を評価する際に考慮する必要があります。
また、プラセボ効果を最大限に活用することで、実際の治療や商品の効果をさらに高めることができる可能性があるため、今後もプラセボ効果についての研究が進められることが期待されます。
【注】患者や顧客(消費者)へ情報提供する場合に景品表示法を遵守してください。
これが17番目のメソッド:プラセボ効果です。事例を3点紹介します。
<ケース1:マーケティングにおけるプラセボ効果>
商品のパッケージや広告によって、消費者に商品イメージを増幅させることができます。配色に赤や橙など暖色を活用することで暖かさや辛さを想起させます。逆に、青や水色など寒色を活用することで冷たさや鮮度の良さを想起させることで、商品イメージがより高く評価されることがあります。
また、スキンケア製品などの美容商品では、高価なパッケージや美容に関する専門用語(本来なら専門用語は伝わりづらくNGですが)を使用することが考えられます。
<ケース2:モチベーションにおけるプラセボ効果>
最近モチベーションが低下していると感じる部下に対して、ダメな部分を指摘するより、些細なことでも褒めることで社員のモチベーションが高まり、結果的に目標達成率が向上することがあります。
昔からいわれている「褒めて伸ばす」ことはプラセボ効果を発動させることでもあります。
また、出来るビジネスパーソンは、上司や友人などから投げかけられる優しい言葉による他力本願のプラセボ効果ではなく、自分のご機嫌は自分でコントロールすることができるようにプラセボ効果を活用しています。
自分の機嫌が良くなる言葉をリスト化し、自分に浴びせる習慣がその一つです。
<ケース3:縁起物におけるプラセボ効果>
福袋のような、ある一定金額で複数の商品を詰め込んだセットを販売することで、プラセボ効果を利用することができます。消費者は、ある一定金額で、それ以上の価値がある多くの商品を手に入れることができるイメージを福袋には抱くため、お得感や楽しみを感じることができます。その結果、プラセボ効果によって、商品の売り上げが増加し、経済の活性化が期待できます。
神仏に願掛けをすることやお札、お守りはプラセボ効果を増幅させる行為であり、アイテムです。
以上のように、ビジネスにおいても、プラセボ効果は重要な現象であり、マーケティングやモチベーション、販売業などの様々な分野で活用されています。
ただし、消費者が誤った情報に基づいて商品を選択することがないように、適切な情報提供や規制が必要です。
<メソッド18>
神仏を信じるように、消費者は自分の好きなブランドを信用しています。ブランド力を高めることはプラセボ効果が作用しやすくなるメリットがあります。
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