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POPなマーケティング ~その8~

[fa icon="calendar"] 2022/09/28 10:00:00 / by 沼澤 拓也

沼澤 拓也


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◆POPを活用した実証実験~その8~◆

 10番目のメソッドは「ハウスマネー効果」です。

 宝くじで高額当選すると破産する人が多いのは、この効果が関係しています。一生懸命働いて得たお金と、ポッとわいて出てきたようなお金では同じ金額でも価値が違うのです。

 もっと身近な例で考えると、ギャンブルで得た100万円と労働収入の100万円では、心理的な重みが違うため、前者は短期間で何に使ったかもわからないうちにすべて失ってしまう経験者は、宝くじの高額当選よりは多いのではないでしょうか。

 得たお金に自分で勝手に「どうせなかったお金」つまり臨時収入というラベルを付してしまうことでこの効果が作用します。これを心の会計(メンタル・アカウンティング)といいます。

 マーケティングで使えるハウスマネー効果をいくつかみてみましょう。


 

◎売り手側からポイントを進呈

 キャンペーン中に会員になると1000ポイント進呈などは多くの企業で実施しています。進呈されたポイント以上に出費する消費者が多いため、よく使われる手法です。

 提供される単位はポイント(pt)だけではなく、時間、回数、通貨など種類は豊富です。「12時間見放題」や「10回分の無料チケット」などはこの効果を考えてのプロモーションでもあります。

 ポイントのように「1000円進呈」はもちろんのこと、表現を変えると「1000円キャッシュバック」は進呈と同様の価値の提供です。


入会時


◎臨時収入で購入促進

 ボーナスの季節はハウスマネー効果が発揮されるときです。企業によって異なりますが、支給額が予想以上によかった場合は、支給された側は「もともと無かった分」だと感じているタイミングです。普段よりお金の価値が軽くなっている状況です。

   地域振興券などのような景気促進策で配布されるクーポン券は、臨時収入を感じさせます。クーポンの額面以上にお金を使ってもらうためのキッカケを、この効果で図っています。

 ※少し本題から逸れますが、クーポン券の場合は印刷経費がかかることで世帯の口座に振り込むというケースも過去にはありました。臨時収入を感じさせないと景気促進策としては意味がありません。1億円の預金額の口座に3万円では、通帳を確認した時の印象の大小によってハウスマネー効果は異なります。すでに口座にある預金額と支給額によって、国民の感じ方は違います。


ボーナス

◎電子マネーへチャージ促進
 
 現金を使うことよりも電子マネーは抵抗がなくなります。これだけスマホやタブレットなどのデバイスのユーザーが増加したことで、給料の支給を電子マネーで行う企業の動きがあるようです。給与支給手続きのしやすさを考慮してのことだと思いますが、より多くのお金を市場に流通させたい思いも含まれています。現金の印象にはそれを得るまでの労力や時間のコストがあるため、使いづらさが作用します。

 企業や店舗では、マネーチャージを促進することも大切なマーケティング戦略になります。このとき「キャンペーン期間中 ○○pt進呈」と、前述した戦略を組み合わることも可能です。

 

<画像2>
チャージ

 このハウスマネー効果のハウスとは、私たちがイメージする家ではなくカジノ(賭博場)のことです。この由来を知ると、妙に説得力が増しますね。笑

<メソッド10>
 消費者の金銭感覚は金額の大小にかかわらず、それを入手するためにかけた労力や時間などのコストに起因します。

 

 
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Topics: デジタルサイネージ

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