◆POPを活用した実証実験~その12~◆
同じ内容の情報でも、アナウンスの違いや言葉の選択など「フォーカスの仕方」によって、消費者は真逆の行動をとったり、異なる判断をしてしまいます。
コップに半分のお茶が入っています。あなたの感情はどちらですか?
A もう半分しかない B まだ半分もある
これは、同じ状況を捉えていますが、感情で大きな差異となります。どちらの捉え方も正しいですが、マーケティングの場合は使い分けを間違えると経営に影響します。
特にキャッチコピー制作には、必須の素養です。
今回、焦点をあてる14番目のメソッドは「フレーミング効果」です。
どこに焦点をあて、対象者である消費者に価値を伝えるのか。カメラのフレームに収めることで焦点が絞られることに似ています。
「フレーム+ing」 つまり、フレームをつくることで成果を上げるのがフレーミング効果です。
現代はすべての人がスマホを持ち歩いているため、写真を撮るのは日常茶飯事です。そして、その写真をネット上にアップすることでシェアが簡単にできるアプリがたくさん提供されています。
すべての人がカメラマンと言えるくらい、写真は身近なものとなりました。
しかし、プロカメラマンが撮影した写真は、やはりどこか違う素晴らしさがあります。そのうちの一つに、フォーカス(焦点の当て方)つまりフレーミングがあります。この当て方に優れているため、一般の人とは1枚の写真の価値が異なるのです。
これはキャッチコピーの世界にも同様なことがあてはまります。やはりポイントの一つはフレーミングなのです。
前述のコップに半分のお茶が入っている状況を対象者である人に伝えるときに、AそれともBなのかのフレーミングスキルが重要です。
事例とともにパターンを解説します。
◎結果にフォーカス
結果にフォーカスすると、コップのお茶のように見える事実は同じでも見えてくる視点はいくつもあることに気づきます。これが対象者に効果的に伝えるためのフレーミングのヒントになります。
A 患者に手術をすすめる医者が、フレーミングスキルが無かった場合。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
「私(医者)の手術の失敗の確率は10%です」
B 患者に手術をすすめる医者が、フレーミングスキルが有った場合。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
「私(医者)の手術の成功の確率は90%です」
結果という事実は同じですが、患者が手術を受けようと決意するには、Bを選択するのは当然です。
学習塾を例にとってみてみましょう。
生徒を集めるためには、フレーミング効果はマーケティング戦略に組み込みたいところです。
下記の画像を比較すると一目瞭然です。
◎単位にフォーカス
あなたは、下記のどちらの飲料を購入したくなりますか?
A ビタミンC 1g入り B ビタミンC 1000mg入り
多くの消費者の反応は、Bを選択します。先ほどのコップに入ったお茶のとき同様に、AもBも伝えている状況に違いはありません。
しかし、1000という数字の大きさの印象が強いため、商品をフォーカスするフレームをいくつかつくり、最適なフレームを活用した結果です。
それでは、下記ではいかがでしょうか?
A ビタミンC レモン3個分入り B ビタミンC ピーマン3個分入り
多くの消費者の選択はAです。
今回のポイントは、数字の大きさでは比較できませんので、レモンvsピーマンという点です。ビタミンCといえば、柑橘系果物の印象が強いための結果です。
しかし、実際はピーマンのほうがビタミンCは豊富です。
このように「ビタミンCといえばレモン」のように「○○といえば◇◇」という印象を長年かけてフレームをつくるというマーケティング戦略は欠かせません。
伝え方がいかに大切か!
フレーミングスキルは、経営を成長させるだけではなく、個人ベースのスキルとして知っていたいメソッドです。
<メソッド14>
フォーカスの絞り方しだいで、消費者は真逆の行動をしてしまいます。消費者視点のフレームをつくるとレスポンスは高まります。
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