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防災の噂:水以外の期限切れペットボトル飲料は飲めるのか?保管の注意は?

[fa icon="calendar"] 2024/03/07 9:30:00 / by 高荷 智也

高荷 智也


ペットボトル飲料水  

前回のコラムでは「期限切れペットボトル水」の賞味期限について解説をいたしましたが、備蓄する飲料物は必ずしも水である必要はありません。今回は水以外の飲み物の賞味期限や、保管の注意についてお話をします。

 

 

■期限切れの「お茶」は飲めるのか?

ペットボトル水の賞味期限は「品質保持」期限ではなく、「内容量の維持」期限であることを、前回のコラムでお話しました。では水以外のペットボトル飲料に書かれている賞味期限はどうなのでしょうか。

例えばお茶の賞味期限ですが、内容量の維持期限であることは水と同様です。お茶も少しずつ蒸発して減るため、長期保管をすると量が減ったり、ボトルがへこんだりします。一方、お茶も未開封であれば「腐る」ことはありませんが、水と違って「不味くなる」ことがあります。そのためお茶の賞味期限は量だけでなく、文字通り「賞味期限」でもあるのです。


■飲料物の「酸化」について

食品が「腐る」ためには、有機物が微生物に分解される必要があります。水のペットボトルには有機物が含まれないため、未開封であれば微生物が浸入することはなく、腐敗も生じません。一方お茶のペットボトルには有機物が含まれますが、やはり未開封であれば微生物が侵入することはないため、期限切れでも腐るということはないのです。

ではどうして期限切れのお茶は不味くなるのか、それは「酸化」による作用です。ペットボトルは気体を微量に透過させる性質を持ちます。未開封の場合、微生物は大きいため中には入れませんが、空気に含まれる酸素が少しずつボトルの中に侵入します。
ボトルに侵入した酸素は、お茶の成分を「酸化」させるのですが、この時お茶の色が変色したり、味や風味が劣化して「不味く」なったりします。そのため、ペットボトルのお茶が期限切れとなると、「飲めるが美味しくない」状態となります。お茶以外も同様です。

ペットボトル水は、純粋な水(H2O)とミネラル分で構成されていますが、これらは酸化しませんので、長期保管しても色や味が劣化することはありません。もし、長期保管したペットボトル水が濁っている場合は、なにか不純物が混入していますので廃棄してください。

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写真:それぞれ左が新品・右が期限切れのお茶、蒸発によるへこみと酸化による変色が生じている



■水の保管と「におい」移りについて

一方、水の長期保管で問題になるのが「におい移り」です。ペットボトルは気体を透過させてしまうため、中身の水が少しずつ蒸発して減って行きます。その逆に、ペットボトルの外にある気体が中に侵入することもあります。

ペットボトルを保管している場所の周辺に、「におい」の強い物があると、水に「におい移り」が生じることがあります。灯油・ガソリン・オイルなどの油、衣類保管用の防虫剤、芳香剤や香りのつよい洗剤、漬物・キムチ・においの強い商品、香水、こうしたものと一緒に保管をすると、水ににおいが移ってしまい、味が落ちたように感じます。

未開封であればペットボトル水が腐ることはありませんが、におい移りが生じると水が腐ったり、劣化したように感じてしまいますので、備蓄水はにおいのつよい物と一緒に保管をしないように注意してください。飲めますが、美味しくなくなります。




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