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防災のキホン:「食料」備蓄の基本・前編

[fa icon="calendar"] 2022/09/13 11:00:00 / by 高荷 智也

高荷 智也


備蓄  


 防災対策において重要な「食料の備蓄」ですが、近年では非常食の種類も多く、何をどの程度準備すれば良いのか迷ってしまいますね。
 食料備蓄は、目的と期間を意識しながら分類すると分かりやすくなります。主に「普通の災害」を対象とする備蓄品は「1日分」「3日分」「1~2週間分」を目安に準備を。「食料危機につながる災害」を対象とする備蓄品は「可能な範囲」で準備をすることになります。
 
 今回は家庭や企業で行って頂きたい、食料備蓄の基本について解説をします。

■「1日分」の行動食を準備する

 まず用意したい備蓄品は「1日分」の食料です。これは非常持ち出し袋(防災リュック)に入れる行動食という位置づけになります。自宅や職場の建物が、津波や地震火災、浸水や土砂災害、噴火の近距離影響などを受ける可能性のある場所にある場合は、災害発生時に避難をする必要があります。この際に持ち出す食料が「1日分」程度の行動食です。

 具体的には、500ml程度のペットボトル水を数本、飲料水も兼ねたゼリー飲料、カロリーメイトなどの栄養補助食品、ようかんやチョコレートなどの菓子類を用意します。きちんとした「食事」ではなく、手軽にエネルギー(カロリー)の補給ができ、調理不要でそのまま食べられる物を中心に選択するとよいでしょう。



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 ポイントとしては、あまり量を増やしすぎないこと。行動食の目的は「素早く安全に避難」をするためのサポートです。水や食料が重すぎて避難が遅れてしまうのでは意味がありません。最大でも「背負った際に走れる重さ」にすることが重要です。
たくさん持てるのであれば多めに、重いと感じる場合は量を減らすなどして調整してください。

■「3日分」の避難食を準備する

 続いて準備する備蓄品は「3日分」の食料です。これは災害直後に命を守った後に食べる食事で、前述の様な「避難」を実施した場合は避難所で食べる形となります。一方避難が不要だった場合でも、停電や断水が生じた自宅で食べる食事として活用することもあります。いずれの場合も「調理不要」でそのまま食べられる非常食をメインにするとよいでしょう。

 大規模災害の発生時、最初の72時間は人命救助が優先されるため、生き延びた方々への支援が本格化するのは4日目以降となります。最初の3日間は電気・ガス・水道などが停止している前提で、そのまま食べられるものを準備する必要があります。
 
 火などを使う調理が不要なこと、食器を用意する必要がないこと、また貴重となる水・お湯などを使わずに食べられることが重要です。また避難所で食べる場合は周囲の視線が気になると食事がしづらくなりますので、「美味しそうなにおい」の広がりづらいものを選ぶとよいでしょう。


               

非常食


 カンパンやパンの缶詰、レトルトパウチされている「ご飯」や「うどん」などは、上記の条件を全て満たしますので使いやすい非常食です。
 飲料水の備蓄がきちんとあれば、水またはお湯で戻せるアルファ化米のご飯やフリーズドライ食品も便利です。停電・断水した自宅で食べる場合は、カセットコンロなどを準備して温められるようにするとよいでしょう。

 後編では、もう少し量の多い備蓄について解説をします。
 

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