DX推進の一環や社内の情報共有ツールとして注目されているデジタルサイネージですが、どのように運用を決めたらよいのかわからないというお声を耳にします。
デジタルサイネージや配信システムを検討する段階から運用を決めておくことで、情報共有の手間や工数を減らしたり、デジタルサイネージを複数台設置した際の管理が楽になります。また、デジタルサイネージの配信システムによっては仕様や機能などが異なりますので、運用を決めておくことで最適なシステムを選定することにも役立ちます。
本記事では、デジタルサイネージの運用における課題や運用ルールの決め方をご紹介します。
目次
デジタルサイネージの運用における課題とは
はじめにデジタルサイネージの運用における課題についてご紹介します。
・運用をどのように決めたらよいのかわからない
・コンテンツをどのように作成したらよいかわからない
・担当者の人数が少なく、運用ができなくなる
・配信システムが使いにくい、機能が不足している
・コンテンツの更新や管理に手間がかかる
運用をどのように決めたらよいのかわからない
デジタルサイネージを検討しているが、そもそも運用をどのように決めたらよいかわからないというお話をよく伺います。
デジタルサイネージの運用は、ディスプレイやコンテンツ配信システムの他に、設置場所や、誰がいつどの情報を配信するのかなどを事前に決める必要があります。
しかし、運用を決めずにデジタルサイネージを先に導入してしまうと、コンテンツの更新などに手間がかかり担当者の負担が増えてしまったり、設置してもあまり見られず効果が出ないことがあります。
コンテンツをどのように作成したらよいかわからない
運用の次に課題として挙げられるのが、コンテンツをどのように作成したらよいかわからないということです。
デジタルサイネージでは普段のお知らせや啓蒙ポスター、動画、新製品のお知らせなど様々なコンテンツを共有することができます。
しかし、普段ポスターやデザインを意識したコンテンツを作る機会がない場合、見てもらえるようなコンテンツをどのように作成したよいか、どのようなソフトなどを使えばよいのかわからず、コンテンツ作りが進まないというケースがあります。
また、広報部などデザインが作成できる部署や社員がいれば、コンテンツの作成依頼やアドバイスを聞くことが可能ですが、いない場合は、運用担当者や情報発信者がコンテンツを作成する必要があるため、慣れるまではコンテンツ作成に時間を要する場合があります。
担当者の人数が少なく、運用ができなくなる
情報の更新などを簡単に行えるデジタルサイネージですが、1人または少人数で運用していると、担当者が退職してしまったり、メインの業務に追われ、運用ができなくなる場合があります。
また、導入当初はコンテンツの量や更新頻度が少なくスムーズに運用できることがありますが、コンテンツの量や更新頻度が増えたり、デジタルサイネージの設置台数が増えることで運用負担が増加し、運用が難しくなるケースもあります。
配信システムが使いにくい、機能が不足している
デジタルサイネージのコンテンツ配信システムは、種類によって使い方や機能の数がそれぞれ違います。
安易に価格だけで選んでしまうと、使い勝手が悪かったり、機能が少なく手間や時間がかかってしまう、オーバースペックとなり費用が必要以上にかかってしまうなど、予期せぬトラブルが発生する場合があります。
また安価なシステムの場合、容量制限があったり、天気予報やニュースといったオプションが有償となり、想定以上に費用が発生するケースもあります。
コンテンツの更新や管理に手間がかかる
配信システムにUSB形式や専用PC形式を採用した場合、コンテンツの更新や管理に手間がかかるケースがあります。
コンテンツの更新が多い場合や遠隔地にデジタルサイネージを設置する場合、USB形式や専用PCを採用すると、更新のたびに設置場所へ移動して更新を行う必要があり、移動時間や更新の手間が発生します。
また複数拠点に設置している場合も、更新のたびに各拠点へ移動もしくは機器を回収をして更新をする必要があるため、手間と時間が発生します。
デジタルサイネージの運用ルールの決め方ご紹介
デジタルサイネージの運用をスムーズに行うためには、導入前に運用ルールを決めておくと安心です。
ではどのようにデジタルサイネージの運用を決めたらよいのか2つ方法をご紹介します。
・方法1:スモールスタートで開始する
・方法2:現状の洗い出しから運用ルール作成までを実施してから開始する
1つずつ詳しく見てみましょう。
方法1:スモールスタートで開始する
1つ目にスモールスタートで開始する方法です。こちらの方法では、必要最低限決めなければならない運用を決め、実際に導入してから、徐々に運用ルールや配信するコンテンツを増やしていきます。
まずはデジタルサイネージの運用を始めてみたい、運用を検討する時間がない場合におすすめです。
必要最低限決める項目としては以下の内容となります。
・最初の担当者
・デジタルサイネージで共有する情報
・デジタルサイネージの種類(ディスプレイのタイプやサイズ)
・デジタルサイネージの設置場所や使い方(縦向きか横向き)
・設置台数
・コンテンツ配信システム
・更新頻度
運用を決めた後は、実際にデジタルサイネージを導入し、対象者にコンテンツを見てもらいます。
一定期間運用して、フィードバックをもらいながら、徐々に最適な運用ルールになるようにブラッシュアップしていきます。
方法2:現状の洗い出しから運用ルール作成までを実施してから開始する
2つ目に現状の洗い出しを行った後に、詳細の運用ルールを決める方法です。こちらの方法では、現状どのような情報を共有しているか、また今後どのような情報を共有したいか洗い出しを行ったり、デジタルサイネージの種類や詳細の更新スケジュールなど具体的な運用ルールを作成した後に運用を開始します。
コンテンツの量や担当者が多い場合などに有効です。
こちらの方法では、運用ルールをしっかりと作成してから運用を開始しますので、少し時間はかかりますが、運用後のルール変更は最小限に抑えることができ、トラブル防止にもつながります。
現状の洗い出しから運用ルールの作成までは以下の流れで行います。
①対象者やメインの使用用途を決める
②現状の洗い出し・把握
③共有したい情報の選択・優先順位の決定
④運用の検討・運用ルールの作成
⑤サイネージ・配信システムの決定・用意
⑥設置・試験運用
⑦運用開始
⑧定期的な見直し
運用ルールの決め方の詳細については、こちらの資料でご紹介しておりますので、是非ダウンロードしてお役立てください。
参考資料:デジタルサイネージの運用ご提案資料
手間なく効果的に運用するポイントとは
ここではデジタルサイネージを手間なく効果的に運用するポイントをご紹介します。
・サイネージ配信システムはクラウド型を選択する
・コンテンツの更新はスケジュール機能を活用する
・既存の資料を活用する
・イベントや社員紹介、季節の写真を取り入れる
・休憩時間にはリフレッシュ動画やBGMを使う
1つずつ詳しく見てみましょう。
サイネージ配信システムはクラウド型を選択する
クラウド型のサイネージ配信システムは、インターネット経由で画像や動画といったコンテンツをデジタルサイネージに配信することができるシステムです。複数拠点にデジタルサイネージを設置した場合でも運用負担なく配信・管理することが可能です。
また、自社でサーバーの構築や管理をする必要がないため、オンプレミス型と比較して初期費用や運用負担が少なく、導入しやすいというメリットもあります。
デジタルサイネージを手間なく一括管理するには、弊社で提供しておりますクラウド型サイネージ配信システム「PICLES」(ピクルス)が最適です。
「PICLES」(ピクルス)の詳細についてはこちらからご覧ください。
紹介ページ:クラウド型サイネージ配信システムPICLES
コンテンツの更新はスケジュール機能を活用する
デジタルサイネージのコンテンツ配信をあらかじめスケジュールに登録しておくことで、コンテンツ更新の手間を減らすことができます。
一度スケジュールに登録すれば、データを更新するたびに手動で配信設定をする必要がなく、とても便利です。
配信システムによってはスケジュール機能がないものがあるので、事前に確認することをおすすめします。
参考記事:【PICLES】どのくらい便利?スケジュールの活用例
既存の資料を活用する
デジタルサイネージを運用する上で、コンテンツの作成が必要になりますが、作り方がわからない、見栄えの良いものが作れるか不安といった課題をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでまずは既存の資料を活用することがポイントです。普段業務で使用しているWordやExcel、PowerPointといったOffice製品のファイルや、PDF形式のポスターのデータやカタログなどをアップロードすることで、1からデータを作成しなくてもデジタルサイネージのコンテンツとして活用することができます。
またOffice製品のファイルであれば簡単に装飾したり、操作が慣れているケースが多いので、時間をかけずにコンテンツを作成することができるのでおすすめです。
参考記事:デジタルサイネージのコンテンツの種類と作り方。製作費や外注すべきかの判断基準も
イベントや社員紹介、季節の写真を取り入れる
デジタルサイネージは社員や来客者に見てもらってから初めて効果を発揮します。
できるだけ多くの人に見てもらうためにはコンテンツの工夫が必要となりますが、おすすめなのが社内のイベントの様子や社員紹介など写真を取り入れることです。
イベントの様子や社員紹介など写真を取り入れることで、社員や来客者の興味を惹き、立ち止まってデジタルサイネージをじっくりと見てもらうことができます。
また、社員や社内の様子がわかるようになるため、自然と社内コミュニケーション活性につながったり、社内の雰囲気アップにもつながります。
参考事例:株式会社コモ様 デジタルサイネージで社員向けにタイムリーな情報共有を実現
休憩時間にはリフレッシュ動画やBGMを使う
業務に関連する情報や重要なお知らせなど、繰り返し配信することで記憶に残りやすくする効果がありますが、日中同じ情報を配信するだけだと飽きてしまい、見られなくなる可能性もあります。
そこで、業務時間中は業務に関連するお知らせや情報、休憩時間にはリフレッシュ動画を配信するなど、メリハリをつけることでデジタルサイネージを継続的に見てもらうことができます。
また、リフレッシュ動画ではストレッチ動画や癒しのBGMなどを流すことで、心身ともにリフレッシュし、午後の業務効率向上につながるなど様々なメリットがあります。
まとめ
デジタルサイネージの運用における課題には、運用の決め方がわからない、コンテンツの作成方法がわからないといった導入前の課題や、担当者が少なく運用が難しい、コンテンツの更新に手間がかかるといった導入後の課題が挙げられます。
運用をスムーズに行うには、導入前に運用ルールを決めることが大切です。
運用の決め方として、スモールスタートで開始する方法と運用ルールをしっかりと決めて開始する方法の2つがあります。
またデジタルサイネージの運用を手間なく効果的に行うには、クラウド型サイネージ配信システムを選択したり、既存の資料を活用したり、写真や動画などを取り入れることがおすすめです。
最後にデジタルサイネージの運用を決める際のポイントをまとめたWPと、運用ルールを記入できる運用シートをご用意いたしました。
是非セットでダウンロードいただき、お役立てください。
デジタルサイネージの運用提案資料&運用ルール作成シート
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